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- 【書店特集】2024年本屋大賞決定!宮島未奈先生サイン会、好評のうちに終了いたしました!

大賞
成瀬は天下を取りにいく
宮島未奈
新潮社
1,705
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。各界から絶賛の声続々、いまだかつてない青春小説! 中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。
2位
水車小屋のネネ
津村記久子
毎日新聞出版
1,980
「家出ようと思うんだけど、一緒に来る?」身勝手な親から逃れ、姉妹で生きることに決めた理佐と律。ネネのいる水車小屋で番人として働き始める青年・聡。水車小屋に現れた中学生・研司…人々が織りなす希望と再生の物語。
3位
存在のすべてを
塩田武士
朝日新聞出版
2,090
平成3年に発生した誘拐事件から30年。 当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。 異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。 質感なき時代に「実」を見つめる、著者渾身、圧巻の最新作。
4位
スピノザの診察室
夏川草介
水鈴社
1,870
雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かろうとした頃、最愛の妹が若くしてこの世を去り、一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが…。数多の命を看取った現役の医師でもある著者が、人の幸せの在り方に迫る感動の物語。
5位
レーエンデ国物語
多崎礼
講談社
2,145
聖イジョルニ帝国フェデル城。家に縛られてきた貴族の娘・ユリアは、英雄の父と旅に出る。呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタンだった。空を舞う泡虫、乳白色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。その数々に魅了されたユリアは、はじめての友達、はじめての仕事、はじめての恋を経て、やがてレーエンデ全土の争乱に巻き込まれていく。
6位
黄色い家
川上未映子
中央公論新社
2,090
十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。
7位
リカバリー・カバヒコ
青山美智子
光文社
1,760
新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説が。アドヴァンス・ヒルの住人は、悩みをカバヒコに打ち明ける。成績不振の高校生、ママ友と馴染めない元アパレル店員、駅伝が嫌な小学生、ストレスから休職中の女性、母との関係がこじれたままの雑誌編集長。みんなの痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。
『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語。「春に翔ぶ」―瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?「星を編む」―才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。「波を渡る」―花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
9位
放課後ミステリクラブ 1 金魚の泳ぐプール事件
知念実希人
ライツ社
1,210
夜の学校。プールにはなたれた金魚。だれが、なんのために?4年1組、辻堂天馬・柚木陸・神山美鈴、通称「ミステリトリオ」が先生の依頼で動き出す!「ぼくは読者に挑戦する」名探偵辻堂天馬の挑戦に、キミはこたえられるか―?小学校中学年~(ふりがなつき)。
10位
君が手にするはずだった黄金について
小川 哲
新潮社
1,760
片桐は高校の同級生。負けず嫌いで口だけ達者、東大に行って起業すると豪語していたが、どこか地方の私大で怪しい情報商材を売りつけていたらしい。それが今や80億円を運用して六本木のタワマンに暮らす有名投資家。ある日、片桐の有料ブログはとつぜん炎上しはじめ、そんな中で僕は寿司屋に誘われる…。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する6つの連作短篇集。
翻訳小説部門
今年1年に日本で翻訳された小説の中から「これぞ!」という本を選び投票したもの。
1位
ようこそ、ヒュナム洞書店へ
ファン・ボルム(著)/牧野美加(訳)
集英社
2,640
ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ・・・。それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。
2位
卒業生には向かない真実
ホリー・ジャクソン(著)/服部京子(訳)
東京創元社
1,650
大学入学直前のピップに、不審な出来事が相次いで起きる。無言電話に匿名のメール。首を切られたハトが敷地内で見つかり、私道にはチョークで首のない棒人間を書かれた。調べた結果、6年前の連続殺人事件との類似点に気づく。犯人は服役中だが無実を訴えていた。ピップのストーカーの行為が、この連続殺人の被害者に起きたことと似ているのはなぜなのか。ミステリ史上最も衝撃的な『自由研究には向かない殺人』三部作の完結編!
3位
不便なコンビニ
キム・ホヨン(著)/米津篤八(訳)
小学館
1,760
ソウルの下町。亡き夫の遺産で建てたコンビニ「Always」を細々と営む元教師のヨムは、駅で財布を拾ってくれたホームレスの男・独孤(トッコ)と知り合う。記憶を失い言葉はたどたどしいが、誠実そうな独孤を見込んだヨムは、彼を深夜シフトの店員として雇う。近隣のコンビニに押され気味で品揃えが悪く、近所住人からは「不便なコンビニ」と呼ばれている「Always」の店員や客たちは、謎だらけの独孤を警戒しつつ、一方でそれぞれに問題を抱えていた。
発掘部門
2022年11月30日以前に刊行された作品の中から、時代を超えて残る本や読み返しても面白いと思う本をエントリー書店員が一人1冊選びました。さらにその中から、実行委員会が選出した1冊。
超発掘本
プラスティック
井上夢人
講談社文庫
880
54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。